交通事故で頭を打った場合どのような後遺症が残るのか?リハビリ方法と後遺障害認定

交通事故は気を付けていても被害にあってしまう場合があります。交通事故によって頭を強く打ってしまった場合は重篤な後遺症が残る場合があります。この記事では交通事故によって脳にダメージを受けた場合、どのような後遺症が残るのか、どのようなリハビリを行うか解説します。

そして後遺障害認定についても触れています。

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頭を強打した時の後遺症例

交通事故で頭を強打した場合は事故後すぐに表れる症状もあれば、時間が経過した後で症状が表れる場合もあります。脳の機能は非常に複雑で現在の医学でも解明されていない部分が多く、治療方法も開発されていない場合もあります。

しかしながら解っているのは脳の障害が被害者の身体全体に影響を及ぼすということです。

高次脳機能障害

交通事故で脳を損傷してしまった場合は記憶喪失や人格が事故前と変わるという症状が表れる場合があります。こういった後遺症が起こった場合に高次脳機能障害と診断される場合があります。主な症状として記憶障害や失語症になり言葉を理解出来なくなり会話をすることすら出来なくなってしまいます。

又、意欲がなくなるという場合もあります。仕事や趣味に対するやる気が以前とは変わり、興味を示さなくなるという症状もあります。

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視覚障害

交通事故による直接的な目への外傷が無かったとしても、脳を損傷することによって視力に障害が出る場合があります。主な症状として、視力の低下や視野が狭くなる、又焦点を合わせる運動機能が低下してしまいます。視覚に関しては人が生活するうえで、身体の中でも非常に重要な部分とされるために、後遺障害として認められた場合は重度の障害とされます。

身体麻痺

脳の損傷により身体の運動に深く影響を及ぼし麻痺してしまう場合もあります。身体の麻痺に関しては脳の損傷部位により大きく異なります。身体の左右半部の麻痺であるという場合や、上下の半部が麻痺しているという場合もあります。

又、ひどい場合には両手両足が麻痺してしまう場合もあります。手足の麻痺も日常生活や仕事への影響がかなりある為、後遺障害と認められる場合が多いです。

それぞれの症状に対するリハビリ方法

交通事故による脳の損傷によっては直接的な外科的治療が行えない場合も多くあります。

そういった場合、被害者の回復の手段として用いられるのはリハビリです。リハビリによって、後遺症から回復していった被害者も多くいます。統計的にリハビリによって回復した被害者も多くいる為、医療現場でもリハビリは回復に有効であるとされています。

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高次脳機能障害のリハビリ

高次脳機能障害へのリハビリはその症状によって異なります。記憶力や意欲の低下、集中力の低下などに対するリハビリは「作業療法」や「言語聴覚療法」が用いられます。この方法により脳を再活性化させます。脳が損傷を受けている場合でもこのリハビリ方法によって回復した症例があります。

しかし、このリハビリによる回復法も限界があり一般的には高次脳機能障害の発症から数年経過すると治らないとも言われています。可能な限り早めにリハビリを開始する必要があります。

視覚障害に対するリハビリ

事故による視覚障害を負ってしまった人に対するリハビリは主に視覚以外の感覚を使うことで視覚を補助させていくという方向で行われます。失われた視覚を取り戻すというリハビリ方法は今のところありません。視覚障害のリハビリは歩行の訓練から始まります。

杖や介助者あるいは盲導犬などのガイドを利用します。読み書きに関するリハビリも点字の習得やパソコンの音声読み上げソフトの練習を行います。視力を完全に失っていない状態の場合はルーペや度の強い眼鏡などを利用して日常生活に支障がないようにします。

身体麻痺に対するリハビリ

身体の麻痺に対するリハビリは日常で行う動作を理学療法士と共に出来るところから行っていくことがメインとなります。最初はベッドのリクライニングの角度を変えるというレベルから始まります。徐々に筋肉が強化され持久力がついてきたら車いすに乗るという動作、松葉杖で歩く動作、そして何も使用せずに歩く動作という様にレベルを上げていきます。

事故後は脳にどのような障害が残っているか判断できない部分もありますのでリハビリも慎重に進めていきます。

後遺症が残ってしまった時の補償

治療後に回復が認められない状態である場合を「後遺障害」と呼びます。後遺障害であると医者が診断した場合は「後遺障害」による慰謝料を請求することが出来ます。日常生活や労働に対する能力が事故前よりも低下していると感じた場合は必ず医師に診断をしてもらいましょう。

医師の診断書と、後遺障害の診断書があれば被害者への補償が為されます。後遺障害に対する補償額は後遺障害の等級に合った慰謝料と逸失利益によって異なります。医師に委ねられた診断によって後遺障害の等級が決定され、その等級は被害者が受け取る補償額に大きく影響します。

後遺障害認定が難しい状況

交通事故との因果関係を証明することが難しいという場合は後遺障害認定が出来ない場合もあります。主に二つのケースがあります。一つ目は事故をする前から脳疾患があった場合です。この場合は現在の身体に与えている症状が事故によって脳に与えた影響によるものなのか、事故以前の脳疾患によるものなのか立証することが難しなってしまいます。

二つ目に、事故からかなりの時間が経過してから発症したという場合も同様に立証が難しくなります。身体に何らかの異常が発生したタイミングが事故後半年以上たっている場合だと交通事故による影響が否定されてしまう場合もあります。

以上のような二つのケースもある為に事故後3カ月以内に脳の検査を行いましょう。その検査の時のMRIやCTによる検査結果が後遺障害認定に大きく作用します。事故後の脳の状態の変化を観察することで交通事故との因果関係を立証する助けになります。

弁護士に相談をする

交通事故による後遺障害認定は医学的専門知識を要するため一般の人では全ての手続きを行うことは非常に難しいです。被害者はその身体的な治療と精神的な回復に専念し、いち早く日常生活を送ることが出来るようにリハビリに専念しなければなりません。

こういった医療費や日常生活に戻った後の最低限の費用も捻出するため慰謝料の請求は弁護士に任せると良いでしょう。交通事故後の法的な処理もその医学的な診断の難解さと共に非常に複雑です。

弁護士に任せることによって、事故後の補償も多めに受け取ることが可能になります。

そして、何より被害者本人がこういった法的手続きに気を取られることなく、自身の回復に集中することが出来ます。